【ダイバーシティ】コンテンツ共有会!2022 vol.5

もくじ

あっという間に2023年も半分が終わりかけてると聞いておののいた藤田です。

ダイバーシティ推進委員会で恒例となってきました、
コンテンツ共有会の第五回の様子を今回もざっくりダイジェストでお届けします。

コンテンツ共有会って何? という方向け第一回の様子はこちら

イーガオのダイバーシティ推進委員って何をしてるの?
という方はぜひこちらご覧ください。

今回の題材は「ずっと独身でいるつもり?」という作品です。

あらすじはこんな感じ

10年前に執筆したエッセイから一躍有名作家となった本田まみ(田中みな実)、36歳、独身。
女性の幸せの価値を赤裸々に綴り、読者の支持を得たが、それに次ぐヒット作を書けずにいる。
世間の需要に応えつつも、作家として迷走中にあるまみは、自身の年齢に対して事あるごとに周囲から「ずっと独身でいるつもり?」と心配されている。
さらに、配信番組でのまみの発言に「空っぽになった」と感じ、失望する元ファンの由紀乃(市川実和子)。
夫への小さな不満を抱えながらインスタ主婦を続ける彩佳(徳永えり)。
パパ活女子として生計をたてつつも、若さを失うことに怯える美穂(松村沙友理)。

異なる生きづらさを抱える4人が踏み出した小さな一歩とは?

公式サイトより

タイトルがなかなかドキッとさせてくれるこの映画からどんな視点に着目したのか、トークの雰囲気感じていただけたら嬉しいです。
以下、映画のネタバレが多分に含まれておりますので、気になる方はぜひ映画見てからブログを読んでみてください。

まずは感想タイム

どのキャラも、キャラ名での一個人っていう部分と記号的なパパ活女子だったりインスタ主婦であったりって括られる側面とみたいなのが両方描かれてて面白いなと思いました。
由紀乃さんからまみさんへの感情が、憧れて尊敬してたからこそ勝手に自己投影して裏切られたと思って攻撃的になったり嫉妬をしたり、でも等身大なぶつかり方をしてお互い仲良くなるとかでなくすっと執着が消えるみたいなリアルなこう女性同士の連帯が書かれてる気がして。
全体的にすごい等身大な女性像が書かれてるし面白いなーって思いました。
結婚しない事を選ぶ人を書いたり、迷ったりする人を書くだけじゃなくて、結婚してる人の苦悩とかすれ違いからのわかり合って進んでく夫婦関係とかも書いてて、結婚が悪ではないみたいな部分とかバランスの良い映画だなって

映画では女性は2、30代の頃から自分孤独死するかもしれないっていう思いを抱えながら生きている様子が描かれてたけど、ここに出てくる男性陣はそういう事を考える機会を持つタイミングが遅めなのかなと思いました。
例えば将来設計だったりについて周囲からの圧が良くも悪くもあるのが遅めというか。
40、50になってめちゃくちゃ孤独になってもそこから新しい人間関係を構築できる人って結構少ないと思うんですよ。
どっちがいいかとかはともかく、女性も男性も生きづらい部分を抱えてるなと思いました。
パパ活女子の子の描き方に関しては、最近ちょうどパパ活とかを題材にした漫画を読んでて、それと少し比較したりもして面白かったです

明日カノ(『明日、私は誰かのカノジョ』)ですか

そうです明日カノ!
あれ興味深い視点で書かれた漫画で、正直えぐいけどおすすめです。
あと映画で思ったのが、キャリアウーマンとか記号的な描き方ではあったけど、たとえばパパ活女子は若さを持っていたり、インスタとか家庭を持ってる人、仕事を持ってる二人っていう風な感じでいろんなタイプの人が描かれてたけど、そういう何か自分の強み的なものを持ってない女性については描いてないなとは思いました

経済的には自立してない主体性が持てないでいるって意味で言うと、主人公のお母さんとか婚約者のお母さんとかがいわゆるな象徴だったかもですね。
でも独身で非正規とか貧困とかなキャラはまあいなかったかな

最終的に映画としてめちゃくちゃ面白かったのがパパ活女子の子が免許しか持ってないって中盤でネタっぽく言ってたのが結果的に免許使って仕事に就いて生きてくっていうのが作りとしても面白いなって思います

こういう映画ではどうしても男性を「悪役」として描く形になることが多いかなと思うんですけど、その表し方が上手いなと思ったのは真美の彼氏。
笑ってる君が好きみたいな言い方してるけど、その笑わせられる環境は自分で作んない、笑えない原因を作ってるのは自分自身にありそうでも笑顔だけを搾取したいみたいな恋模様がすごい印象的でした。
あとメインの四人の女性ってソーシャルメディアとかで自分を発信する場を持ってるなってところは興味深かったです。
そのソーシャルメディアとかで表出する自己と本当の自分の乖離みたいな事はあるかなと思って。
それとMCの人が、これはあくまで番組として演じてるだけなんだよみたいな事を言ってましたけど、でもマスメディアと言うかネット番組だけど配信しちゃうことがやっぱりこう再生産みたいな事にはなってるのがどうなんだろうとは思いました。

MCの人だけが男性陣で唯一自分の思ってることを話すチャンスをもらえたキャラですね。
なんかそう考えると、分かっててああいう番組やっとんのかいってツッコミもあるけど、例えばインスタ主婦のように、ほっこり売りは難しいのかも男性は。
しょうがないからああ言う独身いじりとかのMCするしかないっていうのがもしかしたら彼の苦悩なのかもしれませんね

映画制作側の意思がもしかしたら投影されてるキャラと言うか、こういう風に言ってたりとかそのバラエティやってるけど本当はこういうふうに考えてる人とか思ってることは違う人もいるんだよ、
わかってほしいなっていうのがちょっと滲み出てるのかなと思います

タイトルからしてテンプレな女性と男性がいっぱい出てくる映画かなと思って見始めました。
雪乃さんに同棲直前の元彼がいた事が出てきた時に、なんだろうな…ちょっと、ああやっぱりそうか、と感じたと言うか。
本当は結婚したかったけど出来なかった女性っていう感じの描かれ方をされてしまったのかなと感じて、それが少し複雑でした。
MCの人の番組に関しての部分は置いといて、「イクメン?父親ですから」って自分の育児について言ってたコメントはなんかすごいなーって思いました。
育児が女性主体だった時代からイクメンって言葉で浸透し始めて、やっと次の段階に進むことなのかなっていう感じで、それがまだ当たり前じゃないからこそ胸に刺さったのかなと…。
実際うちの子の体験なんですけど、昔は定期健診の問診票が母親主体だったのが、最近は両親両方みたいな目線に変わってきてるかなって感じてます。

ロールモデル、欲しいよね……

あくまで私調べですけど、介護の現状について男の人が書いてる本って全然ないなとちょっと思ってて。
これまでは伝統的な家族像で男性は仕事で頑張ってたら後の諸々の事は任せられるみたいな感じだったけど、子どもの頃とかに自分も主体的にやると全く思ってなかった人が子育てと介護とかについて25、6ぐらいから考えないといけないのも大変だよなーっていうのは思います

若い世代の男性の大変な所って意識の変化と時代の変化が追いついてない部分って言うか、小さい頃はお父さん働いてお母さんはパートぐらいの世代な感じで、自分の見ていたものと違うものを自分で作んなきゃいけないっていうか、ロールモデルがいない世代になってくるのかなと。
共働きで自分も介護して育児してっていう部分になった時に、女性は家事育児仕事の形態がどうであれ何らかの形で両立してきた人って、これまでもいて相談できたりあてにできたりする見本があると思うんですけど、
男性ってそれを自分で探らなきゃいけないのが大変だと思うんです、こうすればいいって聞ける先輩がいないみたいな

確かに。我々女性陣が仕事の先輩がなかなかいないのと同じように、男性陣も介護とか子供育てるとかでの先輩がいないって

お互い、生活面と仕事面での先輩がいないというか

さっき砂糖さんが言ってた男性で介護大変とかの本とか全然ないって言ってるように、その男性で例えば今回のMCの人みたいに言わずにやってる人はいるんだろうけど、男性ってそれおそらく発信してないから
本当に困った時に頼れる見本がどう探しても見つからないし近場にはいないしってどんどん詰まってたのかなとは思います

やっぱり大変ですよね
参考にできる人生の先輩がないって

今回も女性はSNSであったり本を書いてるっていう形で意思の表明があったけど、男性陣ってその意志の表明って映画であんま書かれてなかったなと。
MCの人に関しては仕事としての発信はしてるけど、自分の本心の部分の発信って結局してないじゃないですか。
前にも出た気がするけど、やっぱり男性の方が自己表現をする、本心を出したりって部分が持ちづらいなーっていうのは今回の見てて思ったことです

社会の中でどう在るか

結婚する必要があるかないかっていうのはさておき
ずっと一人で生きていけるかどうかっていう話はまた別なのかなとちょっと思いました

パートナーではなくてもいいかなとは思うんですけど、社会とのつながりが断たれるって意味での孤独は、きっとその人にとって良くないし辛くなっちゃうと思うんで、どこかのコミュニティに属してるとか人との繋がりはどこかで必要なのかなと思います。
そういう視点だと、作中で言ってた互助会ってのは一つの解答なのかなと思ってて、パートナー家族結婚にとらわれない連帯をどうやって作るのかっていうのが、これからの世界の課題なんじゃないかな

つまりその今までは家族とかそういうコミュニティに属してたら何とかなったけど自分の努力なしで何とかなったけれども今後はコミュニティに属する努力をしないといけないっていう
良いのか悪いのかわからない世界が始まるってことか

自分の住んでるあたりも、そういう地域のコミュニティありますね。
育児世帯向けにも月イチであったり、年配の方向けだったり、街の掲示板に貼っているのを見かけます。

これまでもあったことだと思うんですよ、例えば子供のいない夫婦で先立たれてしまった人ってどうしてもどこかに属さないと孤独になってしまうじゃないですか。
これまでは誰と結婚しているからっていう部分でもう安心と思って、見過ごされてたその中にもう結局社会と繋がれなくて孤独死してる人っていたと思うので。
だから結婚しないしてない人だけではなく結婚してる人に対しても、家族以外の部分の結婚してようがしてまいが一つではなくて複数のコミュニティに属して、っていうのが大事になるしそこも努力が必要になる部分なのかなと。
逆に結婚して家族というコミュニティができたから安心って思うのは危ないんだろうなって

コミュニティの中の一つにあくまでも家族があるだけでってことですよね。
あと映画で思ったのが、一人で何でもできるのが素晴らしいという価値観だけに意見を翻弄されちゃうのも、問題の一つなのかなとは思いました。
作中でも由紀乃がそこにこだわりすぎて、婚約するまみさんを叩いたりしてたけど。
人間関係の土台となる部分は若いうちから築いておいた方がいいし、一応互助会っていう形でみんな繋がろうって流れになったけど、あまり社会に前例のない事なので、具体的な中身を詰めないままではいられないよなあと

これから現実どうしようって問題がいっぱい出てくるんだと思います。
昔の結婚か完全に孤独でいるかっていう二択に、間の選択肢みたいなのが出てきて、リスクヘッジの選択肢が増えてきた時代でこれからそれが機能していくのかは、うちらぐらいの世代の人とかが考えたりなんだりしていかなきゃいけないのかなと


今回はタイトル通り結婚について考えたり、そこから派生してどんな生き方を選んでも考えていく人生をどうしていくのかのような部分について考える回になりました。

ダイバーシティ推進委員会ではイーガオの皆がより働きやすくなるように日々いろんな活動をしています。
イーガオメンバーで、実はこれで困ってる、こういう事を知りたい、などありましたら、お気軽にslackのダイバーシティ推進のチャンネルにお越しください!
では、読んでいただきありがとうございました!

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