もくじ
・はじめに
みなさんは快適なゲームライフを満喫していますか?
ですがいつしかこんな気分に陥ったことがあるかもしれません。
「あのゲーム好きだったけどシリーズ終わってからゲームしなくなったな・・・」
「最近オンラインゲームばかりで目的もなくただ漫然とゲームをするようになったな・・・」
「好きなゲームはあったけどタイトルがリリースされるたびに同じような内容で飽きたな・・・」
ゲームはプレイしてこそ価値がある、自分もクリエイターの立場にいたことがあるのでその通りだと思います。
ですが、ゲームを楽しんでほしいという思いを別の視点で皆さんに布教する事が出来ればという思いから紹介させていただきたいのは、ずばり「RTA」です。
今回国内最大級のRTAチャリティーイベント「RTA in Japan 2024 Summer」(以下RIJ)に2年前からボランティアスタッフとして参加してきているのですが、この際にRTAの魅力を主にご紹介できればと思います。
今回初日のボランティア参加ではFor優休暇を申請して使用しました!
・RTAと本イベントについて
RTAというのはReal Time Attackの略で、実際にそのゲームをプレイして、クリアまでの時間を競う一つのゲームプレイスタイルです。
つまりゲームを如何に早くクリアできるかということですね。
このイベントでは世界的なRTAスキルを持つRTAプレイヤーが国内外から集い、順番にプレイしていきその映像を配信・寄付を募るのが主眼となります。
8年ほど続いてきたこのイベントは年々規模が拡大し、現在は毎年夏と冬に大型イベントを行う形式に進化をしてきました。
2024 Summerにおいては、7日間24時間ぶっ通しで100個以上のゲームを各プレイヤーがRTAしていく流れです。
冒頭に前は好きなゲームがあったけど・・・という気分になったことはありませんかと書きました。
前提として、今回お話しする内容について、今はあなた自身がゲームをプレイしていなくてもいいのです。
人がゲームをプレイする、それが配信されるというありふれたお題目ではありつつも、どれだけ早くプレイしてあれだけ苦労したボスを倒すのかとか、あるいは新たに面白そうなゲームを見つける事ができたのならゲームを「見る」立場で大いに楽しめるし、ゲームに対する再発見が出来ると思うのです。
この際に少しRIJを通じてRTAについて触れてみましょう!
・RTAプレイヤーとは
出場するRTAプレイヤーはもちろんただの一般人ではありません。
そのゲームを一秒でも早くクリアするべく日々努力して何千時間を費やして猛者たちです。
人気のないゲーム且つ誰もRTAをトライしないジャンルで、少ない時間でRTAを提起するファウンダー的な人とかは別です。
事前にRTAプレイヤーとして世界的な記録を持っているかといった妥当性、プレイするゲームとしては国内発売禁止レベルの残虐性があったり、性的表現が前提の物でなければ幅広いジャンルに渡りプレイ・出場ことができます。
普段の練習とかでは途中にミスをしたらゲームをリセットすれば再チャレンジできますが、このイベントでは不具合とかでない限り、リセット無しの本番一発勝負です。
そういった事から程よい緊張感と華麗なプレイによる爽快感を演出してくれます。
・プレイスタイル
全体を通して配信において共通するのは、一般に実際にプレイする走者役と、見ている人へ説明をする解説役、もしくは走者が解説を兼任する場合もあります。
メジャータイトルですと応募が競合しやすいので、ゲームハードを複数台並べて誰が一番早くクリアするかといったレース形式が取られることもあります。
ここでRTA in Japan Summer 2024におけるタイムテーブルを一部見てみましょう。
何時に何のゲームをプレイするか、クリア予定時間とカテゴリが示されています。
クリア予定時間を見てみますと、ゲームを始めてクリアするまでおよそ現実的とは思えない時間でプレイするのがお分かりになると思います。
加えて、ステージを区分ける壁一枚すり抜けるバグがあれば10分短縮できるといった事を繰り返して、使えるものは全部使った結果、なるべく早くクリアに向かうのが基本だと思ってください。
以下に入り口として入りやすい過去の配信アーカイブを残しておきますので、この記事を見終わった頃興味があれば是非見てみてください。
・オススメ(かなり偏ってる)
1.スーパーマリオブラザーズ3 100%クリア
(正統派その1 RTAとはどんなものかわかりやすい類です)
2.スーパードンキーコング 1~3完全クリアリレー
(正統派その2 単一ゲームを3人のプレイヤーが繋ぐリレー方式)
3.GUNDAM 0079 The War For Earth 100%
(バラエティー枠その1 ガンダムを知っているならオススメ)
4.Paris Chase Any%
(バラエティー枠その2 レースゲームでライバルをセーヌ川に叩きこむ短縮業を多用してクリアを目指します)
5.ときめきメモリアル 目隠しメインヒロインエンドクリア
(目隠し曲芸シリーズその1)
6.スーパーマリオ64 目隠し最小スター数本編クリア
(目隠し曲芸シリーズその2 マリオ64目隠しで全スターを取得したギネス記録を持つドイツ在住のbubziaさんによる最速クリア、オンライン参加)
その他ゲーム単位でのアーカイブはYoutubeリンク(https://www.youtube.com/@RTAinJapan/videos)からどうぞ。
そのゲームに取りつかれた結果から成せる技とはすごいものですね。
毎日毎日飽きもせず同じことを繰り返し、やっとクリアできたと思ったら今度はそのタイムを縮める作業をして、注目される機会はこういったイベントの機会が主です。
同じ人が同じゲームをプレイする事はまずありませんので、その年その時期に気になったゲームやカテゴリがあったら是非注目してください。
そういった意味では、莫大な時間と技術の結晶であるRTAってすごい事だと思いませんか?
・チャリティーイベントのボランティアとして
ほんでお前は何をしとるんじゃって話ですが、私の場合は現地プレイ環境セットアップとオンラインボランティアです。
セットアップは走者の方が操作するゲームハードやプレイ環境の設定そのままです。
オンラインはTwitchプラットフォームでの配信におけるチャット管理・X(旧Twitter)運用で、自分の場合は前者です。
まぁ極端にスキルが要求されるのは配信管理・音声・撮影とかですので、もし本イベントに携わりたい方がいらっしゃれば、入りやすいオンラインボランティアから始めてみるのもいいかもしれません。
カメラに詳しいぞ!とか音響の仕事をやってたとかであれば技術側のボランティアでも参加しやすいと思います。
チャット検閲と書くと言論統制の如く響いてしまいますが、一般にやべー発言は他所に見せられないよ!というので削除する役割です。
最大では配信に10万人規模のアクセスが起きるので、チャット欄は滝のごとく流れます。
この中で不適切なものがあれば10分間チャット禁止にするとか、差別発言とかする人は配信上から追放したりといった健全な環境を保つ役割って感じですね。
皆さんが時折見るかもしれない公式Youtubeライブとかの裏には、モデレーターという人が控えていて同様に検閲作業をしていたりします。
配信の音声だけ聞きながら流れるチャットを3・4時間のシフト見続けるので結構しんどいです。
そして忘れてはならないのが、本イベントはチャリティーイベントとなっております。
国境なき医師団への寄付を募っており、直接寄付・配信収益・協賛企業グッズ利益は全額寄付されます。
RTAinJapanも開催規模が大きくなるにつれて前回の寄付額は1千万円の大台を超えました。
寄付に関する考え方、特に昨今ではその透明性が話題となっておりますので、特に推奨とかはできませんが、皆さんの懐に少し余裕があるのであれば考えてみてもいいかも知れません。
せっかくなら協賛企業の無敵時間さんからチャリティーグッズをご検討いただくのもいいかも・・・?
・RTAを通じてゲームに思う所見(読み飛ばしてOKです)
少し逸れますが、我らが日本国においては、SONYや任天堂といったゲームハードを制作している会社と数多くのゲームを展開してきた特異な歴史がありました。
例えばスーパーファミコンやWiiを持っている人はマリオを知っていました。
プレイステーションやPS Vitaを持っている人はファイナルファンタジーを知っていました。
今やゲームハード別+モバイルデバイス+PCという幅広さがあり、インディーズから大手まで多くのゲームが世界中に展開しています。
その多様性の副作用として、「あのゲーム知ってる?」という質問に対し「知らない」という返答がほとんどとなる時代の区切り目に私たちは立っているのかもしれません。
ここまでRTAの話をしてきましたが、例えばそこにはゲームを1面から始めるスタートがあって、ラスボスを倒すみたいなゴールがあります。
ビジネス的に周りを見渡せば、一個のゴールがあるゲームを作って単価を得るよりも、安価なソーシャル・インディーズゲームで短期的に利益を得たり、多額の投資をして巨大なオンラインゲームで長期的にプレイヤーを結びつけ課金利益を得るゴールのないゲームへと主力なフィールドを展開している現状があります。
そこには手軽さがあったり、オンラインコミュニティが活発になったり、競技性に特化したりといった要素が成す時代の淘汰なのかもしれません。
これからは消えることはなくても、もっとゴールのないゲームが増えるでしょう。
あったとしても皆が知っているゲームではないことがほとんどかもしれません。
しかし僕はゲームというメディアがもたらす魅力に取りつかれています。
あなたもゲームが好きだと思える人でしょうか?
そうであるならグルメで例えれば色々な料理を食べたいと思うのです。
毎日毎日腐ることのない全長数十キロに及ぶフランスパンを、今日はマヨ付けて食おうとか、ハムはさんでみようとか言って終わりも見えずにチビチビ食うのは勿体ないなと感じるのです。
是非とも一回フランスパンを食べるのをやめて、やよい軒で定食を食べる感覚で、手元のPCにSteamをインストールし、面白そうなゲームをダウンロードし、自分なりの新たなゲームライフを発掘するのもありかもしれません。
気が付いたときにRIJを見たら、その定食を一口で平らげるプレイヤーが表れて、きっと面白いと思うのです。
その後、「あのゲーム知ってる?」という質問に「RIJで見たことある」と返すだけでも、ゲームの話題に華が咲くいいキッカケになります。
この時代にゴールのあるゲームを互いに多く認識し、共有できる事の素晴らしさをRIJを通じて享受出来たらいいなと思う次第です。
今RTAがアツい!
・最後に
最近Youtubeを眺めていると、YoutuberやStreamerがゲームをプレイしている動画が山ほどあります。
動画サイトの発展でゲームを「見る需要」が生まれ、「プレイする人口」に一部還元されました。
「プレイした人口」から「極める人物」が生まれ、再度RTAとして「見る需要」が生まれてきています。
この際に、RIJをご覧になってみてください。
このゲーム面白そうだなと思ったら、見る・プレイする・もう一度見返す事をしたなら、RTAを通じて中々素敵なゲームライフを送っているなと思う次第です。
この冬もそうですが、毎年夏と冬の2回は大型イベントを予定しておりますので是非ご覧になってみてください。
ご興味がお有りでしたら、私でよければ答えられる範囲でお答えします!
次回のRTA in Japan Winter 2024は12月25日(水)~12月31日(火)の一週間に渡り以下のタイムスケジュールで配信されます。
https://horaro.org/rtaij/rtaijw2024
面白そうなゲームがあれば現地観覧(今回は無料)もお勧めです。
ゲーマー主導のコミュニティなので、ゲームを解ってくれる人ばかりだと思います。
公式X:https://x.com/rtainjapan
配信プラットフォームTwitch:https://www.twitch.tv/rtainjapan
この機会に是非RTAというジャンルに触れてみてください。
夏冬の帰省中暇になったりしたらお供にいかがでしょうか!
各ゲームのRTAが始まるときの合言葉は、3,2,1,GoodLuck!